2015年5月19日火曜日

カニをポン酢の海で 泳がせて



最近 朝か晩 庭先へ出て 縄跳びをしている

近所の人たちが いつも以上にこやかに アイサツしてくれるようになった

小太りが縄を振り回し つっかかりながら ぽにょぽにょ跳ねているその
滑稽な様を 笑いたいという感情を 抑え切れないでいるようだ


1分飛んで 1分休みながらストレッチ を3セット

1分で約100回と飛ぶ 

するってぇと

飛び始めから その五分で 約300回
この熟れたマンゴウのような ワガママボディを
揺らしているという 計算になる

しかも醜い顔を まただんだんと苦しそうに歪ませながら


それは 嘸かし滑稽だろう

イケメンに憧れることは 今まで全くなかったけど
このときばかりは 少しでも顔の細工が良ければと 少し思った


なにかを変えようとして 始めたこと
一緒懸命やっていることを 笑わないでほしい
思うことが よくありがちな こちら側の主張でしょうが


その様が さぞ滑稽であることは 
己も十二分承知致しておりますので 

それを真摯に受け止め 挫けることなく 縄跳びを続ける事が
ボクがボクであるために やるべきことであると思っています



わずかな時間でも運動をすると スカッとする

ゴハンも 美味しくなる またおかわりをする

ワガママボディが また揺れる 熟れる


このままボクは どうなっていくのか


いつか縄飛びで 空が飛べるようになるまで

ボクは 縄跳びをやめない



2015年5月14日木曜日

パルムの偽物に気をつけろ


なんとなく 車で聞いていた 桂枝雀師匠の落語の そのマクラが

まるで 遺言のように聞こえて なんだか涙が出てきた

今までそれを聞いて ケタケタ笑っていたはずなのに



最近 急に太ったせいか なんだか涙もろくなったのか

それとも歳のせいなのか

変に偏りのできてしまった感情

それと引き換えに 自分の感受性 言葉の咀嚼力が 衰えてしまったようだ


そんな自分を 笑い飛ばず力さえも 失ってしまった


ここのところ  文章を書いても書いても 自分を苦しめるような 
そんな行き場のやり場のない言葉だけが ただただ溜まっていった

かといって 自ら命を絶つには まだ少しだけ やり残したことがあるようだ



友人に誘われて行った スチャダラパーの25周年ライブ

ワンマンライブならでは お約束ムードで始まり

ボクも そのつもりで ワンマンライブならではお約束ムードを楽しもうとしていた

しかし そのお約束ムードをいい意味でぶち壊す イントロが流れてきた

「B-BOYブンガク」だった

アレは95年に出たアルバムの イントロ明けの2曲目
少年期のボクが スチャダラパーにどっぷりハマるきっかけになった曲だった

少し大人になって スチャダラパーのライブの行けるようになってから
それなりにいろんなライブに行ったつもりだけど
その曲は 一度も 唄われることはなかった

大好きな曲だけど 「ライブでは絶対に演らない曲」と 勝手に決めつけていた


そんな「B-BOYブンガク」の イントロが聴こえた瞬間
全身に鳥肌が立ち 自然と涙がこぼれた

自分の中に潜んでいた『スチャダラ好き少年』が一気に目覚めたようだった

25周年ライブは 本当に最高だった 

その先の記憶がないがただただ ライブが最高だった感覚だけよく覚えている



たまたま立ち寄った CDショップで 置いてあったフリーマガジンの表紙

そこに写っていた 満面の笑みの 高田渡さんを見て なんだか涙が出てきた

それは 今まで映像や 写真で見た事がないくらいの 見事な笑顔だった


そんな とびきりの笑顔を高田渡さんを見て 知り合いでも何でもない
ただの壱リスナーのくせに なんでか CD屋さんの前で 涙した


ハタから見ていたら 小太りの不細工の 31歳が CD屋さんの前で
急に泣き出すなんて さぞ 気味が悪かっただろう


なにより 知り合いに見られてなくてよかった


どのミチ 気持ち悪いから 泣くのはもうやめよう