2014年9月2日火曜日

ピーマンの種を 捨てる前に 思うこと 

こんばんちゅるうす かっくんです



それが 冗談であったことを 頭では理解していたけど

心が理解をしておらず ボクは 涙が止まらなかった

「涙はそこからやってくる 心のずっと奥のほう」

あの人は そう唱うていた




初めて一人暮らしを始めたとき 
ポストに入っていた 宅配専門のお寿司屋さんのチラシに えらく感動した

不定期に投函される おすしのチラシ

芸術的に握られた 美しいおすしの写真に魅了され
ボクはその宅配専門のお寿司屋さんのチラシを 十数年集め続けた 


注文することは 一度もなかった


ピザ屋さんのチラシはすぐに捨てていたが 注文はわりとしていた


住む街が変わっても その街 そのマンション そのアパートには
必ず その宅配専門お寿司屋さんのチラシが 投函されていた

ずっとそばにいてくれているようで 護ってくれているようで

それがうれしくて ボクは チラシを集め続けた


注文することは 一度もなかった


いつの間には それが ただの習慣になり
ポストに入っているのをみつけると それを押し入れに投げ込む

ただの作業になっていた おすしの写真に対する 愛を失くしてしまった


それに気がつき ボクは 次から投函される
宅配専門のお寿司屋さんのチラシを 捨てるようになった


なにに執着し なにに依存し なに様のつもりで
それを集めていたのか わからなくなって

段ボール一杯にあった チラシも 思い切って捨てた


涙が出ることは なかった



あんなに執着し あんなに依存しいたのに


むしろ スッキリした気持ちになった


注文することもなかったし
これから先も 注文することもないだろう



ボクと あのおすしのチラシは 
ボクらは 出会っていたようで 出会っていなかったんだ
ボクは 救われていたようで 救われていなかったんだ



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